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(04/25 08:56)

<NQN>◇債券寄り付き 先物、続落 米金利上昇や日銀利上げ観測で

<NQN>◇債券寄り付き 先物、続落 米金利上昇や日銀利上げ観測で
 25日朝方の国内債券市場で先物相場が続落している。中心限月の6月物は前日比11銭安の144円10銭で始まった。24日の米長期金利が上昇し、国内債にも売りが波及している。急ピッチで進む為替の円安で日銀の追加利上げ観測が高まりやすいのも国内債相場を下押しした。

 24日のニューヨーク債券市場で米長期金利の指標となる米10年物国債の利回りは上昇した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期に不透明感が強まり、25日に1〜3月期の米国内総生産(GDP)速報値、26日に3月の米個人消費支出(PCE)物価指数がそれぞれ発表されるのを前に持ち高調整の売りが優勢だった。

 外国為替市場で円相場は1ドル=155円台に下落し、約34年ぶりの安値をつけた。円安が輸入物価を押し上げ国内インフレ圧力となるとの見方が広がり、日銀に追加利上げを促すとの思惑が強まりやすいのも国内債券相場の重荷となっている。

 日銀は25〜26日まで金融政策決定会合を開く。今年3月にマイナス金利政策の解除や長短金利操作(YCC、イールドカーブ・コントロール)撤廃に踏み切った直後だけに、市場では今回は影響を見極めるため政策金利を据え置くとの見方が多い。また、今回の会合で「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する。2024年度の物価見通しを上方修正するかを議論する見通しだ。

 現物債市場では利回りが長期金利の指標となる新発10年物国債を含め全ての年限で新発債の取引が成立していない。短期金融市場では大阪取引所で無担保コール翌日物金利(TONA)先物の中心限月である6月物は取引が成立していない。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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