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(04/23 15:13)

<NQN>◇債券15時 長期金利、0.885%に上昇 2年は14年半ぶり高さ

<NQN>◇債券15時 長期金利、0.885%に上昇 2年は14年半ぶり高さ
 23日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.005%高い0.885%に上昇(価格は下落)した。日銀が25〜26日に開く金融政策決定会合で物価見通しを上方修正するとの観測が高まり、円安などで物価上昇圧力が高まれば追加利上げ時期が予想より早まるとの思惑も広がる。日銀を巡る観測が債券相場の重荷となった。

 22日のニューヨーク市場で円相場は一時1ドル=154円85銭と約34年ぶりの安値をつけた。日銀による4月会合での追加利上げは見込まれていない。だが、円安が輸入物価の上昇を通じて消費者物価の上昇要因となれば、日銀の追加利上げが前倒しされるとの見方から国内債に売りが出た。債券需給の引き締まりで「4月会合で国債買い入れを一定程度減額する方針が示される可能性がある」(外資系証券のエコノミスト)との見方もくすぶる。

 朝方は買いが先行した。22日の米長期金利が低下し、国内債に買いが及んだ。もっとも日銀の追加利上げ観測がくすぶり、買いの勢いは限定的だった。財務省が23日実施した2年物国債(新発460回)入札は、最低落札価格が99円98銭5厘と、締め切り直後にまとめた市場予想の範囲内で「波乱のない結果」と受け止められた。

 きょうまで新発2年債の459回債は前日比0.005%高い0.285%と2009年10月以来、14年半ぶりの高水準をつけた。新発5年債利回りは一時0.010%高い0.500%と11年4月以来、新発30年債利回りは同0.030%高い1.955%と13年2月以来の高さとなった。新発20年債は一時0.030%高い1.670%で取引された。

 債券先物相場は反発し、中心限月の6月物は前日比1銭高の144円23銭で取引を終えた。短期金融市場では大阪取引所の無担保コール翌日物金利(TONA)先物が下落した。中心限月の6月物は前日の清算値に比べ0.0025安い99.8475で終えた。

 全銀協TIBOR運営機関が発表した日本円の東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物は、前日と同じ0.25727%だった。 

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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