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(04/22 15:24)

<NQN>◇債券15時 長期金利、上昇 0.880% 中東リスク緩和や米金利上昇で

<NQN>◇債券15時 長期金利、上昇 0.880% 中東リスク緩和や米金利上昇で
 22日の国内債券市場で長期金利は上昇(債券価格は下落)した。指標となる新発10年物国債の利回りは前週末比0.035%高い0.880%で推移している。中東情勢が緊迫するリスクが和らぎ、相対的に安全な資産とされる債券には売りが出た。日銀の追加利上げ観測がくすぶるなか、日本時間22日午後の取引で米長期金利が上昇したのも国内金利の上昇圧力となった。

 前週末のイスラエルによるとみられる攻撃を巡り、21日にはイラン最高指導者のハメネイ師が報復などは言及しなかったと伝わった。イラン側が再び報復してイスラエルとの緊張が増すとの懸念が後退し、地政学リスクへの警戒から前週末に急落していた日経平均株価は22日に反発。日本時間22日の取引で米長期金利が上昇したのもあって国内債には売りが優勢となった。

 日銀の植田和男総裁は19日、米ワシントンでの対談で「基調的な物価の上昇が続けば、金利を引き上げる可能性が非常に高くなる」と語った。日銀が25〜26日に開く金融政策決定会合で物価見通しを上方修正するとみられるなか、早期の追加利上げを後押しするとの見方も国内金利の上昇を促した。

 幅広い年限で新発債が売られた。中期債では新発2年物国債の利回りが前週末比0.025%高い0.280%をつけた。超長期債では新発20年債利回りが同0.050%高い1.640%、新発30年債利回りは同0.040%高い1.925%をつけた。債券先物相場は反落し、中心限月の6月物は同45銭安の144円22銭で取引を終えた。

 短期金融市場では無担保コール翌日物金利(TONA)先物が下落した。大阪取引所では中心限月の6月物は前週末の清算値と比べ0.0025安い99.8500で取引を終えた。全銀協TIBOR運営機関が発表した日本円の東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物は前週末と同じ0.25727%だった。 

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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