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(04/22 11:12)

<NQN>◇債券11時 長期金利、上昇幅拡大 0.870%に

<NQN>◇債券11時 長期金利、上昇幅拡大 0.870%に
 22日午前の国内債券市場で、長期金利が上昇幅を広げている。指標となる新発10年物国債の利回りは前週末比0.025%高い(価格は安い)0.870%をつける場面があった。中東情勢の一段の緊迫が避けられるなか、米金利の先高観や日銀の追加利上げ観測が意識されて長期債には売りが出た。日本時間22日午前の取引で米長期金利が高止まりしているのも国内金利の上昇圧力となった。

 21日にイラン最高指導者のハメネイ師が19日のイスラエルによるとみられる攻撃への報復などは言及しなかったと伝わり、イラン・イスラエル両国の緊張が増すとの警戒感がいったん和らいだ。22日午前は日経平均株価も反発し、相対的に安全な資産として買われていた債券には売りが優勢となった。

 19日には日銀の植田和男総裁が米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長との対談で「基調的な物価の上昇が続けば、金利を引き上げる可能性が非常に高くなる」と語った。日銀が25〜26日に開く金融政策決定会合で物価見通しを上方修正するとみられるなか、早期の追加利上げ観測が高まりやすく国内金利の上昇を促した。

 幅広い年限で新発債に売りが出た。中期債では新発5年物国債の利回りが前週末比0.020%高い0.480%をつけた。超長期債では新発40年債利回りが同0.010%高い2.225%で推移している。債券先物相場は反落し、中心限月の6月物は前週末比41銭安の144円26銭で午前の取引を終えた。

 短期金融市場では無担保コール翌日物金利(TONA)が小幅な動きとなっている。0.070〜0.078%で取引され、加重平均金利は前週末の日銀公表値(0.077%)とほぼ同水準となっているもようだ。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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