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(04/22 09:08)

<NQN>◇債券寄り付き 長期金利、0.860%に上昇 中東の緊迫緩和や日銀利上げを意識

<NQN>◇債券寄り付き 長期金利、0.860%に上昇 中東の緊迫緩和や日銀利上げを意識
 22日朝方の国内債券市場で長期金利が上昇(債券価格が下落)した。指標となる新発10年物国債の利回りは前週末比0.015%高い0.860%をつけた。中東情勢の緊迫感がいったん和らいだのに加え、日銀による早期の追加利上げ観測が意識されて長期債には売りが優勢となった。

 21日にはイラン最高指導者のハメネイ師が19日のイスラエルによるとみられる攻撃への報復などは言及しなかったと伝わった。イラン側が再び報復し、中東情勢が一段と緊張感を増すとの警戒が後退した。前週末に日経平均株価が急落するなか、相対的に安全な資産として買われていた債券には売りが出た。

 日銀による追加利上げ観測も金利の上昇圧力となった。19日には日銀の植田和男総裁が米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長との対談で「基調的な物価の上昇が続けば、金利を引き上げる可能性が非常に高くなる」と語った。25〜26日に開く金融政策決定会合で物価見通しを上方修正するとみられるなか、早期の追加利上げが意識されて国内債相場の重荷となった。

 超長期債にも売りが優勢で、新発30年物国債の利回りは前週末比0.015%高い1.900%をつけた。債券先物相場は大幅に反落し、中心限月の6月物は前週末比35銭安の144円32銭で寄り付いた。

 短期金融市場では大阪取引所で無担保コール翌日物金利(TONA)先物の中心限月である6月物は取引が成立していない。 

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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