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(04/19 15:30)

<NQN>◇東証大引け 日経平均は大幅反落、中東懸念で1011円安

<NQN>◇東証大引け 日経平均は大幅反落、中東懸念で1011円安
 19日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落し、終値は前日比1011円35銭(2.66%)安の3万7068円35銭だった。2月9日(3万6897円)以来、2カ月ぶりの安値をつけた。下げ幅は2021年2月26日(1202円安)以来、3年2カ月ぶりの大きさだった。前日の米ハイテク株安を受け、半導体関連株などに売りが先行した。同日午前に中東情勢の緊迫が一部報道で伝わると、リスク回避目的の売りがさらに加速。日経平均の下げ幅は1300円を超え、心理的節目の3万7000円を下回る場面があった。値下がり銘柄数は東証プライム市場全体の9割を超え、全面安の展開だった。

 複数メディアは日本時間19日午前、イスラエルがイランに攻撃したと報じた。イラン国内の複数の場所で爆発があったと伝わり、イスラエルとイランの対立が深まるとの懸念から、投資家心理が急速に悪化した。

 前日の米ハイテク株安も終日、日経平均の重荷となった。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測が一段と後退し、米長期金利が上昇したことから、国内ハイテク株にも相対的な割高感を意識した売りが優勢だった。18日に決算を発表した半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)の米預託証券(ADR)が下落したことも半導体関連株の売りを促し、日経平均を下押しした。

 市場では「半導体関連株の下落など売る地合いが整っていたところに、中東情勢の緊迫化を伝えるニュースが出たため、売りが売りを呼ぶ展開になった」(フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッド)との声が聞かれた。チャート分析上で中期トレンドを示す75日移動平均(3万7844円、18日時点)を下回り、株価の先行きに弱気な見方が広がっていたことも株売りに拍車をかけた。

 東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は51.13ポイント(1.91%)安の2626.32だった。JPXプライム150指数も反落し、25.53ポイント(2.20%)安の1132.70で終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆4658億円、売買高は21億6875万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1554。値上がりは86、横ばいは12だった。

 東エレクやアドテストなど半導体関連株が大幅安。ソフトバンクグループ(SBG)やファストリなど値がさ株が下落した。トヨタやホンダなど自動車株も売られた。一方、第一三共や花王は高い。郵船や商船三井など海運株の一角のほか、INPEXや住友鉱が上昇した。セブン&アイや東宝が買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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