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(04/26 15:27)

<NQN>◇債券15時 長期金利、上昇 0.925% 日銀会合後に上昇一服

<NQN>◇債券15時 長期金利、上昇 0.925% 日銀会合後に上昇一服
 26日の国内債券市場で長期金利は上昇(債券価格は下落)した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.035%高い0.925%で推移している。日銀が国債買い入れを縮小するとの思惑から午前に一時0.930%と2023年11月2日以来の高水準をつけた。だが、26日まで開いた金融政策決定会合で日銀が購入減額を見送ったことで長期金利は次第に上昇幅を縮めた。

 日銀は26日まで開いた決定会合で政策金利を据え置き、国債買い入れについては「3月に決定された方針に沿って実施する」と説明した。一部報道をきっかけに今回の会合で事実上の量的引き締め(QT)に移行するとの警戒感がくすぶっていたため、国内債には買い戻しが広がり長期金利は0.905%まで上昇幅を縮小する場面があった。

 日銀があわせて公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では24年度と25年度の物価見通しを上方修正しつつ、新たに示した26年度の物価上昇率は1.9%とした。日銀が目標とする2%を超える水準とはならず「当面、緩和的な金融環境が継続する」とも説明。「想定より金融引き締めに積極的な『タカ派』ではなかった」(国内銀行)といい、早期の追加利上げ観測が後退したのも国内債相場を支えた。

 もっとも、国内債への買いの勢いは限られた。物価見通しは目標とする2%に迫る水準を保ち、日銀の姿勢が「3月から変わらなかった」(国内証券の債券ストラテジスト)と受け止める市場参加者は多い。いずれ追加利上げなど政策正常化を進めるとの見方が根強く残るなか、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが先送りになるとして米金利の先高観も強く、国内金利の上昇を促した。

 政策金利の影響を受けやすい中期債には買いも入った。午前に一時0.315%と09年7月以来の水準まで上昇した新発2年物国債の利回りは0.295%と前日と同水準に戻している。超長期債には売りが優勢で、新発30年債利回りは同0.010%高い1.960%で推移している。

 債券先物相場は3日続落した。中心限月の6月物は前日比22銭安の143円93銭で取引を終えた。

 短期金融市場では無担保コール翌日物金利(TONA)先物が下落した。大阪取引所では中心限月の6月物が前日の清算値と比べ0.0025安い99.8500で取引を終えた。全銀協TIBOR運営機関が発表した日本円の東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物は前日と同じ0.25727%だった。 

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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