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(04/25 12:08)

<NQN>◇外為12時 円相場、34年ぶり安値 155円45銭近辺 米金利上昇で

<NQN>◇外為12時 円相場、34年ぶり安値 155円45銭近辺 米金利上昇で
 25日12時すぎの東京外国為替市場で円相場は一時、1ドル=155円45銭近辺と1990年6月以来、約34年ぶりの安値を更新した。12時時点は1ドル=155円43〜44銭と前日17時時点と比べ54銭の円安・ドル高だった。24日のニューヨーク市場で米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大を見込む円売り・ドル買いが優勢だった流れを引き継いだ。日本の通貨当局者は円安けん制の姿勢を特段、強めず、円売りの勢いが増した面もあった。

 24日の米長期金利は前日比0.04%高い4.64%で終えた。今週や来週に注目度の高い米経済指標の発表が控えており、米景気の底堅さを映す結果となれば米金利が一段と上昇するとして、円売り・ドル買いが出た。

 鈴木俊一財務相は25日、記者団に円安について「コメントは控える」と語り、同日午前の参院財政金融委員会では「市場をしっかりと注目している」と話した。円安進行が継続しているにもかかわらず「円安けん制の度合いは強まっていない」(国内銀行の為替担当者)として円売り・ドル買いを促したとの見方があった。「26日の日銀の金融政策発表まで、日本政府・日銀は円買いの為替介入に踏み切れない」(国内証券のストラテジスト)との観測で円売りが出たとの声もあった。

 外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家は「新規の円買い・ドル売り注文を入れている」(マネー・パートナーズの武市佳史チーフアナリスト)との声がある。歴史的な安値水準だが下落ペースは緩やかであるため、個人は引き続き円買い介入の実施を期待し円の買い持ち高を保持しているようだ。円が上昇すれば個人から持ち高調整の円売りが出やすく「需給面で円の上昇余地は限られる」(同)との見方も、円相場の重荷となった。

 円は対ユーロで下落した。12時時点は1ユーロ=166円43〜45銭と、同89銭の円安・ユーロ高だった。12時すぎに一時166円44銭近辺と08年8月以来、約16年ぶりの円安・ユーロ高水準をつけた。対ドルで円売りが優勢になると、ユーロに対しても円安進行が目立つ展開となった。

 ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0707〜08ドルと同0.0020ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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