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(04/25 10:28)

<NQN>◇外為10時 円相場、対ドル34年ぶり安値 対ユーロは16年ぶり安値

<NQN>◇外為10時 円相場、対ドル34年ぶり安値 対ユーロは16年ぶり安値
 25日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅を広げた。10時時点は1ドル=155円36〜37銭と前日17時時点と比べて47銭の円安・ドル高だった。10時10分すぎに155円42銭近辺と1990年6月以来、約34年ぶりの安値を更新した。日米金利差の拡大が意識され、引き続き円売り・ドル買いが出ている。きょうこれまでのところ日本の通貨当局から円安を強くけん制する発言がないのも、円売りの安心感につながっている。

 鈴木俊一財務相は25日、記者団に円安進行について「コメントは控える」と語った。「ノーコメント」が円売りを促した。26日に日銀の金融政策決定会合の結果発表が控える。市場には「日銀会合の結果次第で円安が加速する可能性を踏まえると、会合結果が明らかになるまでは為替介入には動けないのではないか」(国内証券のストラテジスト)との思惑もある。

 10時前の中値決済に向けて「ドルの需給に偏りはなかった」(国内銀行の為替担当者)との声があった。きょうは事業会社の決済が集中しやすい5・10日(ごとおび)にあたるが、実需筋の売買は交錯していたとの観測がある。もっとも円相場が155円を割り込み、「ドルを買う権利が消滅(ノックアウト)した市場参加者は多く潜在的な円売り・ドル買い需要は高まった」(同)との声もある。

 円は対ユーロで一段安。10時時点では1ユーロ=166円31〜34銭と、同77銭の円安・ユーロ高だった。9時50分すぎに166円35銭近辺と2008年8月以来ほぼ16年ぶりの円安・ユーロ高水準をつけた。対ドルでの円売りが波及し、円安・ユーロ高が進行した。

 ユーロは対ドルで上昇している。10時時点では1ユーロ=1.0704〜05ドルと同0.0017ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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