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(04/22 12:31)

<NQN>◇外為12時 円相場が下落 154円台後半、一時34年ぶり安値に迫る

<NQN>◇外為12時 円相場が下落 154円台後半、一時34年ぶり安値に迫る
 22日午前の東京外国為替市場で、円相場は下落した。12時時点は1ドル=154円67〜68銭と前週末17時時点と比べて20銭の円安・ドル高だった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退するなか、米長期金利が高止まりし、日米で大きく開いた金利差を意識した円売り・ドル買いが優勢だった。

 円相場は154円75銭近辺まで下げ、16日につけた約34年ぶり安値(154円79銭)に迫る場面があった。イランがイスラエルの攻撃に対して報復しない構えだと伝わり、前週末にかけて高まっていた中東情勢の緊迫感が後退。前週末に急落していた日経平均株価が週明けは持ち直しており、「低リスク通貨」とされる円には持ち高調整を目的とした売りが出た。

 インフレ圧力の根強さを受けてFRBの早期利下げ観測が後退するなか、日本時間22日午前の取引でも米長期金利は4.6%台半ばにやや水準を切り上げていることも円売り・ドル買いにつながった。10時前の中値決済に向けて「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)だったといい、国内輸入企業による円売り・ドル買いが多かったとの見方も円相場を下押しした。

 もっとも、円相場の下値は限られた。市場では心理的な節目の155円を割り込むと日本政府・日銀が円買いの為替介入に踏み切ると強く警戒されている。円安進行が物価の上昇圧力となって日銀による早期の追加利上げを後押しするとの思惑もくすぶり、安値圏では円買い・ドル売りも増えた。

 円は対ユーロでも下落した。12時時点は1ユーロ=164円94〜96銭と、同35銭の円安・ユーロ高だった。ユーロは対ドルで小幅に上昇し、12時時点は1ユーロ=1.0664ドル近辺と同0.0009ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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